バックハンドを強化するのに必要な事は「前傾」

卓球技術

先日、、と言っても昨年の11月ですから、もう3か月も経過している訳ですが、、

練習の中でバックハンドの何かを掴んだ記事を書いたかと思います。

この件、なかなか整理が出来ず、文字に起こすのがこんなに遅くなってしまいました。

まだまだ修行が足りないみたいです( ノД`)

 

今迄のバックハンドの何がいけなかったのか

さて当初は図にして説明できればいいなと思っていたのですが、

これがなかなか難航しておりまして( ^ω^)・・・

とにかく記憶が薄れる前に残しておかねばと思い、線画を作ってみました。

これが今迄の私のバックハンドスイング。

雑で申し訳ありませんけれど( ^ω^)・・・

 

本当はボールを捉える際、フォアドライブの様な大きなカーブを描く弧線を描きたいのですが

威力を出そうと前に振り出すと、どうしてもドライブのキモであるスイングの弧線が直線的になってしまう。

この様に直線的なスイングの場合、要するに擦り打ちの様な薄さで威力を出さねばならず、ボールの上半分を丁寧に捉える事が難しくなってしまいます。

結果、無意識の内に面が開き気味となり、ドライブというよりボールを押し出してしまうプッシュの様な打球になってしまう事が多かったです。

当然ながら半端に押し出せば回転の影響も受けやすく、オーバーしたり落としたりと非常に不安定です。

 

かといってドライブ弧線を意識すると、どうしても肘関節が弧線の基準になりがちです。

こうなるとスイングがコンパクトになり、最適な打球点の範囲も狭く、当然ながら安定しない。

その上前に送り出す力が足りず、威力が極端に落ちてしまうのです。

丁度チキータの威力か、台上ドライブの様な擦り打ち程度にしかなりません。

もっと簡単に言えば、手打ちの威力なわけです。

これらの事から、バックハンドが不安定で威力が出ない原因は、スイング弧線の作り方にあったという事が判りました。

 

足りなかったバックハンドの要素は「前傾」

そこで先日の特訓で起こった事がですね、、

鬼コーチのしごきのもと、ヘトヘトになったアラフォーのオサーンは腕も上がらなくなり

それでもとにかくボールを強打しようと、身体の旋回と重心移動だけで叩き込んだのです。

すると、なんとも綺麗な弧線で快音を響かせ始めたわけです。

 

どういった状態かといいますと、、、

腕の筋力ゼロのブランブラン。

身体のひねりと角度だけで腕を振り回している状態。

でんでん太鼓みたいな感じですかね( ^ω^)・・・

これだけでは昔書いた記事にある、旋回を利用したスイングです。

その旋回に、疲労により無意識に屈んだ状態が加わったのです。

つまり、前傾です。

 

先程のスイング図に前傾を加えます。

すると、頭の高さまで振り上げる余地ができるため、弧線が長く大きくなります。

ラケットを下から上に振り上げる長い弧線を、身体を前傾する事でボールを前に送り出すための弧線(前に振る弧線)に変えている訳です。

下から上のスイングですから身体の伸びあがる力を使う事も出来るため、必然的にラケットの速度と打球の威力があがります。

また、弧線を長く取れるという事は弧線のカーブも大きく滑らかなものを作り易い為、最適な打球点の範囲が広がり安定性が飛躍的に上がります。

手首の返しも小さくて済み、より被せる為の余地を残します。

 

図にすると、大差ない様に見えるかもしれませんが( ^ω^)・・・

実際にラケットを振ってみると、スイングの自由度やコントロール性がかなり違う事が判ると思います。

 

自分の身体よりも更にバック側のボールをドライブする場合には、フォアハンドの様な旋回を利用した強いボールをある程度は打つ事ができます。

しかし基本的にバックハンドは身体が邪魔で窮屈です。

身体の正面で捉える事が多い為、テイクバックは腕を畳むくらいしか出来ず、フォアハンドの様な余裕のある旋回を利用しにくいのです。

狭いバックハンドのスイング範囲で、いかに大きいスイング弧線を確保するか

その答えは、

自分の身体が邪魔にならない下から上のスイング弧線を、前傾する事でそのまま利用する事だった

という結論でした。

 

さて、世の中のバックハンドが上手な選手を見た時、普通に見ただけでは前腕中心の同じ様なスイングに見えてしまうわけです。

非常にコンパクトで次の打球に備える動きが出来ているため、バックハンドは特にその違いが判りづらい。

相当な練習と卓越した感覚の為せる業だと思います。

このため私の中でのバックハンドの正解パターンがどうにもハッキリしなかった。

しかし弧線の前傾という概念を理解した上で見直してみると、バックハンドを腹で打つ人(弧線変換)、繊細な技術とフィジカルで打つ人と様々である事が見えてきます。

バックハンドは私の様に悩み迷う人が多いと思いますので、概念と身体の使い方の一例として、参考になれば幸いです。

 

前傾の概念を知り体験したおかげで、今ではバックハンドをやたらと多用する様になった位にガラっと世界が変わりました。

某コーチのヘトヘト練習が無ければ、ここに至る事は数か月、数年先だったかもしれません。

本当にありがとうございます。

一度ヘトヘトになるまで鬼のしごきを受けてみると、新たな発見があるかもしれませんょ( ^ω^)・・・