「TSP ウォルナットウッド」ラケットレビュー

レビュー記事, 卓球用品

先日ラケットとラバーを新調しましたが、ラバーの性能が占める割合がかなり大きく、ラケットの特性を感じるまで結構時間がかかってしまいまして。

ラケットのレビューというのはラバー以上に難しいものだと改めて感じます。

同じラバーを貼れば早いのでしょうけれど、ラバーは結構お値段が高いですしおすし・・・

 

というわけですので、あまり正確なレビューにならないかもしれませんが、感じられる限り書いて参ります。

 

使用ラケット:TSP ウォルナットウッド FL 82g
フォア:ヤサカ 翔龍 厚(黒)
バック:スティガ マントラS 厚(赤)
合計重量:175g

比較対象:フォルティウスFT FL 96g(ミズノ Q3,ミズノ GFT48):合計重量192g

 

重量・重心

ラケット単体の重量は82g。

総重量も175gと、フォルティウスFTにラバーを貼った状態と比べて17gの減量ですから軽くない筈はありません。

数字で見ると17gなんて大差ない気もしますが、17gの軽量化はやはり段違いでした。

スイング時のスピードはそう大差ない感じですが、とにかくスイング前の準備動作が驚くほど速くなります。

ツッツキの体制に入る時、フォア・バックの切り替えしの速度、スピードボールへの対応、すべてにおいて、ラケットを振る前のポジションに付くのが相当早くなりました。

 

また、ラケットの重心はラバーのセンターよりもややグリップ寄り。

ラバーセンターとラケットセンターの間位でしょうか。

ラケットを持った時の重心位置は、相当グリップ寄りだと錯覚していたのですが、、

ラバーを貼った状態では、フォルティウスFTよりももう少し先端寄りになっていました。

フォルティウスFTの方が重心が手前に来るのは、フォルティウスFT自体の重量が重い為なのかなと思います。

ラバーの重さが増せばラバーセンター寄りにズレていくのでしょう。

当然と言えば当然ですが、、

改めて重量バランスについて考えてみると、なるほどと思った次第。

 

尚、ほんの僅かの違いでしかありませんが、参考までに佳純ベーシック + テナジー64 厚(両面)はウォルナットウッドとフォルティウスFTの丁度中間くらいの重心で、ラバーセンターとラケットセンターのほぼ中間の重心でした。

バランス型のラケットは大体この辺りに重心が来る様に設計されているのだと思います。

 

グリップ

フォルティウスFTに近い手触りの、少しガサガサした触感です。

佳純ベーシックの様なツルツルとしたものではなく、使って行く内に手に馴染んでくるタイプの様子。

グリップの首の部分が少しだけフォルティウスFTより厚みがあり、逆にグリップエンドはフォルティウスFTの方が少し広がっていました。

台上でラケットを転がす時には、首の所がしっかりしている方がやり易い気がします。

手の平よりも指に力を入れやすい私には、こちらの方が適しているかもしれません。

逆に、遠心力を使い腕ごとしなり打ちをする時には、フォルティウスFTの様なグリップエンドが広がっている方が安定しそうな気がします。

 

弾み・スピード

弾みに関しては勝手に飛んで行く様な感触があまり無く、わりと控えめな印象です。

台上ではスイートスポットに当てても飛ばし過ぎないので、わざわざスイートを外す様な小細工をしなくても十分にストップを試みる事ができそうです。

また、しっかり回転をかけるスイングをすれば前陣でもオーバーしづらく、わりと強めに振っていけるので気持ちが楽になります^^;

但し、中陣よりもさらに下がると弾みが物足りないかもしれません。

 

スピードに関してはラバーにもよるのでしょうけれど、最大スピードはフォルティウスFTが10だとすると、7.5~8.5くらいの印象。

フォルティウスFTの様に全域でのスピードは出ませんが、スイートスポットで弾けばそれなりにスピードが出ます。

前陣で打てば十分に抜けるスピードは出ますが、中陣位に下がるとしっかりドライブをかけないと失速気味になります。

 

回転

ラケット中心付近のスイートスポットでかける回転と、やや先端寄りでかける回転では結構回転量に違いが出る様です。

これはラケットのしなりが効いているからでしょうか。

安定性が欲しい時はスイート付近で、回転が欲しい時はやや先端付近で打球するといった使い分けが面白いと思います。

フォルティウスFTも多少のしなりはありますが、先端付近での回転の増加具合はウォルナットウッドの方が多く、弱めのボールでもしなりを感じられるので使い勝手が良い印象です。

遅いボールに対しても、小さなスイングでも、ラケットのしなりを利用した回転の上積みが魅力的で、回転量を増減させるコントロールがしやすいと思います。

しかし逆に、強いボールを強いドライブで返す時には回転が少しロスしてしまう感触もありました。

こうした強い打ち合いの場合には、剛性の高いフォルティウスFTの方がしっかり回転を反転させて返す事ができる様です。

強打対強打では少し回転ロスが感じられましたが、弱打からしならせる事が出来るので、全体として回転量を多くした卓球が出来る、そんな印象です。

 

打球感

スイートスポットで打球すれば、程よいしなりと硬さがマッチしていて、とても気持ちの良い打球感です。

真っすぐスイートスポットで弾いた時にはそれなりの硬さが出る程度で、全体的にはやや柔らかめ、球持ちも長めの印象です。

あまり当てない、擦る打ち方の時にも少ししなってくれるので、擦れているか弾いてしまっているかが判り易く、下回転の持ち上げやその練習が非常にラクになります。

しかしスイートスポットを外すと、しなり過ぎるためか腰砕けた感触になり、コースも弾みも少し乱れがちになります。

ブロック時にはしっかりスイートスポットに当てる様に心掛ける必要がありそうです。

 

コントロール

弱~中強打位までのコントロールは非常に良い印象です。

弾み過ぎない為に、台上の長さや高さ、弾みのコントロールは思った通りに行きやすいと思います。

適度なしなりによる球持ちの長さのおかげで、当ててから飛ばさない、当ててから回転重視に切り替える、当ててから飛ばす方向を変えるといった、当ててからのコントロールが少し効く感じがします。

しかし全力で打ち込む様な超強打や、相手の強打を強打で返す様な打球、スイートスポットを外した時などでは、ラケットが負け気味になり少し不安定になります。

チャンスボール等では10割の力では打たず、8~9割に抑えて回転を乗せコースを狙う打ち方をした方が良さそうです^^;

 

全体の感想

やはり軽いというのはとてもアドバンテージになりますね。

今まで間に合わなかったスピードの速いスマッシュへのブロックや、カウンター狙いのスイングが一瞬早く開始できます。

フォアミドルの切り替えに一瞬迷っても、何とか間に合ってしまう事もありました。

軽くてスイングスピードの加速も良いので、詰まらせそうな振り遅れでもスイングスピードはそう遅くならずに済んだりもします。

台上ではボールの重さを感じ易く、精度が上がります。

軽さによって得られる利点は、思っていた以上に大きかったと実感しました。

 

ラケットの特徴としては、表面の板が硬いクルミ材という事でしたが、特段硬いという感触はありませんでした。

初の5枚合板で、だいぶ飛距離が落ちるかと想像していましたが、想像していたよりも飛ぶ印象です。

かといって飛び過ぎる事は無く、前陣でもしっかり振っていけるので、当初の目論見通りのラケットになりました^^;

 

中打くらいでは常にしなる感触があり、球持ちが良いという感触がよく判るラケットだと思います。

7枚のフォルティウスFTでは弱~中くらいのタッチでは殆どしなりを感じないので、しなりを利用して回転をかけるという感触が本当に楽しいです^^;

 

尚、めいっぱい強打すると、しなり過ぎて少しラケットが負け気味になります。

このため、中陣以降から一発で抜く様なボールはなかなか打てません。

真っすぐ進む力が途中で力尽きてしまうといいますか、、、

しかし回転は残りますので、カーブドライブやシュートドライブ、思いっきり横回転をかけた繋ぎ等は、直進力が尽きた後の変化の幅が大きく凄く面白いです。

この飛びの短さを利用した、山なりに高くて速い、弧線の曲がりが極端なドライブも打てるのが楽しくてクセになりそうです。^^;

フォルティウスFTだと直進力が多過ぎてオーバーしてしまう事が多く、、^^;

ラケットは弾みが良ければ良いという訳でもないのを実感しました。

 

反面、軽量な事やしなる事による弊害も感じる事ができました。

相手のスマッシュやドライブ強打をブロックする際には、ラケットを少し持っていかれます。

同時に少ししなってしまうので、強打をブロックする際にはしっかりスイートスポットで持たないと弾かれてしまう事も増えました。

5枚に比べて重くてしなりの少ないフォルティウスFTでは、面さえ作れれば多少スイートを外しても鋭いボールがカウンター気味に返っていましたので、結構違うものだなと思いました。

そしてフォルティウスFTの様な剛球は出ません^^;

パワーで押し切るのは難しくなりますので、回転とスピードをバランス良く乗せて攻める卓球に切り替える必要がありそうです。

 

全体として前・中陣向けで、しなる感触がよく判り、且つしなり過ぎない為に、初級者、中級者や、練習にはとても良いラケットだと思います。

しなりで球持ちが長くなる為に、擦ろうとして少し当て過ぎた時でも少し補正が効きますし、若干振り遅れても諦めずにもっていけたりもします。

しなりを利用した回転の上乗せも魅力的で、回転量の多いラケットと言えると思います。

ボールを操るのが楽しくなる、練習が楽しくなる、そんなラケットだと思います。

 

まだまだレベル1の初心者ですが、タイプの違うラケットを持ってみるのはとても勉強になりました。

よくラケットを頻繁に変えてはいけない、変えると成長が阻害されるという事を耳にしますが、一本くらいタイプの違うラケットを持つ事はむしろ技術の習熟を早める気がします。

今迄できなかったコレが出来る、アレが出来る、と考えるとワクワクしますしおすし

このラケットを使ってからフォルティウスFTに戻すと、これまで苦手だった技術がわりと出来るようになっていたりもします。

あれやこれやとやってみたい戦術が出て来て、暫くメインラケットをウォルナットウッドにしてしまいそうです^^;

 

以上、なんだかまとまりの無いレビューになりましたが、参考になれば幸いです。

ラケットのレビューというよりも、5枚合板の特徴を書いただけになった気もしないでも無いですが( ^ω^)・・・