脱初心者くらいにお勧めの守備の練習方法

卓球技術,練習

先日、卓球における守備について書かせていただきました。

また、あまりお勧めできない練習方法についても書かせていただきました。

 

では、守備の練習はどの様にしたら効果的かについて書いてみます。

対象としては、脱初心者くらいでしょうか。

精度は問わず基本的な技術を一通り習得した辺りで「知らない事」があまり無くなった頃から有効だと思います。

どんな練習方法が良いのか

永遠のレベル1初心者である私がお勧めするのは、たった一つの練習方法。

それは

基礎練習に付き合う事

これに尽きると思います。

もちろん練習の中にバリエーションは無数にありますが、言葉で表すならばたった一つです。

 

私の練習環境は週一回程度のシニア卓球。

それもコーチできる人が希少な環境にあります。

レベルは全くバラバラ、日によっては教えられる人は不在。

そんな環境の中、自分と同レベルか、自分よりも技術が少し下の練習に付き合う事が、守備の練習として濃密で非常に高い効果がありました。

 

ええ。特に何のひねりもなく( ^ω^)・・・

しかしこの基礎的な練習が良いのです。

それも、教える立場で行う事が、とても良い練習効果を生み出していました。

では、基礎練習に付き合う練習方法でどの様な効果があったかについてまとめてみます。

ボールへの対応力が鍛えられる

基礎練習というと、フォア打ち、バック打ち、フォア2バック2などの切り替えし練習、ワンコースのドライブ練習などなど

オールや試合形式に入る前のウォーミングアップ的な感じで行われている事と思います。

この様な基礎練習に付き合う事、特に練習相手が苦手とする様な基礎練習が効果的でした。

 

何故この様な基礎練習が有効であるかと言いますと、以下の点が考えられます。

・相手が苦手とする練習の場合、ボールが荒れて様々なコースに来る
・あまり強烈なボールが来ない
・ボールを整えて返す事が必要になる

荒れたボールはコースの先読みが難しく、打球してからのボールへの対応力が鍛えられます。

また、苦手とする練習で相手も気を使っており鋭いボールは少ないため、時間的にも余裕があり返球に集中できます。

そしてスピードや高さ、回転量を相手が打ちやすくなる様に整えて返球する必要があるため、ボールタッチが向上するわけです。

 

あまり難しくないボールを、とにかく丁寧に返球する事が必要になります。

余裕のある状態で回数も多く集中して返球する事で、様々なボールをどの様にしたら整えられるのかが鍛えられます。

・相手の回転が強そうなら、少し回転を殺した打ち方で、、、
・速いボールが来たら、少し速度を落とした打ち方で、、、
・ナックル気味に来たら、少し上回転を足してやる打ち方で、、、

強打を受ける練習よりも、かなり高い練習効果が実感できました。

これを基本的な練習方法として、次に守備体制を整える練習方法について考えてみます。

守備体制を整える力がつく

守備体制を整える力とはどんな事でしょうか。

・守備に適したポジションを取る
・守備に集中した状態を作る

こんな所かと思います。

つまり守備に必要な状況を整える力が、この練習の主題かと思います。

では実際にどの様に練習をしたら良いのでしょうか。

 

守備が上手く行かない時とは、どの様なシチュエーションかと思い浮かべると、

・ボールが届かない場所にいる時
・守備をするという心構えが出来ていない時
・大きく動かされて体制が十分ではない時

この辺りかと思います。

これらをまとめて簡単に言えば、動いた(動かされた)直後に多く当てはまります。

 

そこでこれらを踏まえ、基礎練習に付き合っている最中、自分のポジションを定期的に変えていきます。

前陣に張り付いて
中陣くらいで
やや離れた距離から

前後にポジションを変える事で、守備のカバー範囲も変化します。

カバー範囲の変化に合わせて守備に最適な位置取りとなる様に、左右に微調整が必要になります。

また、相手との距離も変わってきますので、それぞれの距離で練習相手が打ちやすいボールに整えるために打ち方も多少変えなくてはいけません。

そして距離とポジションが変わると、はじめは多少返球が荒れる事と思います。

暫くすると落ち着いてラクに返球できる様になってきます。

 

この返球の荒れを速やかに整える事で、それぞれのポジションでベターな守備体制を作り、これを身体に染み込ませる事ができるわけです。

このポジションの変更を繰り返す事で、スッと守備の体制に入る動作が自然になり、自動化されていく練習になります。

 

では次に、牽制力の練習について書いてみます。

攻撃未満の牽制力がつく

牽制力とは即ち、相手が攻撃しづらいボールにして返す力だと思います。

この練習についても、基礎練習に付き合っている最中に行う事ができます。

 

相手が打ちやすいボールに整えて返す事を繰り返していると、相手も慣れてきます。

相手が慣れてきたら、少し回転量を増やしたり、少しボールの高さを低くしたり等のバリエーションをつけてあげます。

ボールを整える事の延長ですから、球質を変化させる事もそう難しくないと思います。

「じゃあもう少し低めで~」なんて声をかけて、あらゆるボールを同じ場所へ低く低く、繰り返し整える事で、狙ったところへ狙った球質で返球する牽制の練習になってしまいます。

あくまで練習に付き合っている立場ですので、相手の練習になる様に、一定のボールを返し続ける事が重要です。

守備の練習なのに、質を高めていく事で牽制(攻撃)の練習にもなってしまう。

この攻撃「しない」整える程度のコントロールが、非常に牽制力をつける練習になります。

まとめ

さて、長々と書かせていただきました。( ^ω^)・・・反省

 

ここで紹介させていただいた効果的な守備の練習方法はたった一つ。

基礎練習につきあう事

 

自分が練習の相手をしてもらう場合には、能動的な動作となりがちで、あまり守備の練習にはならない様です。

しかし、相手の練習に付き合う事で、受動的な動作を沢山続ける事ができます。

あまり難しくない、余裕のあるボールをひたすら整える事は、守備の練習には最適な方法だと感じました。

基礎練習につきあう事は、やり方次第で濃密な自分への練習にもなってしまうのでした。

 

ゆるいボールを受けてばかりじゃ守備の練習にならないんじゃないの?

なんて考えるのは自然ですが、、

実際に私がこれを数回(30分程度x2~3回)行ったところ、驚くほど守備力の向上が見られました。

一番感じた変化は、ボールに対する余裕でしょうか。

飛んでくるボールが速かろうが遅かろうが、慌てずに手を加えて返す事ができる

この余裕こそが、守備力を高めるのに非常に有効だと感じます。

簡単に言えば「慣れ」ですが( ^ω^)・・・

 

自分が丁寧に整えれば整えるほど回数も多く長くボールを打つことが出来るので、自分にも相手にも実のある練習になると思います。

初心者を脱して来たなと思ったら、是非取り入れて頂きたい練習方法です。

 

初心者にとっては、練習に付き合うなんておこがましい、、

なんて考えてしまいますが( ^ω^)・・・ 私もそうでした。

しかしビビらずに積極的に挑戦してみてください。

最初は多少ボールが荒れますが、すぐに整える力がついて来るので大丈夫です。

 

卓球の経験が少ない内は、非常に得るものが多い練習になる事は間違いありません。

練習の充実の助けになれば幸いです。