「ニッタク ファスターク G-1」(中古)の再レビュー
結構メジャーどころは避けて来た感のあるレベル1です。
しかし先日ついに誘惑に負けて、ファスタークG-1を貼ってしまいまして。
中古なんですけれどもね( ^ω^)・・・
縮んで隙間が( ^ω^)・・・
あくまで中古ですから正確なレビューとはいい難いかもしれませんが、一応私の感性を残しておこうと思います。
ファスターク G-1のレビューに用いたラケットの構成はこんな感じです。
ラケット:TSP ウォルナットウッド
フォア(赤):ニッタク ファスターク G-1 特厚(中古)
バック(黒):TSP スーパーヴェンタス 厚
それでは御目汚しですが書かせていただきます。
弾み・スピード
勝手に弾む感触はありますが、飛距離はあまり伸びず飛ばない印象です。
一定の勝手な弾みがあり、一定の範囲を超えると急に飛びの伸びが減り、板まで到達すると更に弾みが減る。
文字にするとネガティブな印象ですが、実際はこの距離感が絶妙でして。
極弱打ではネットを超えてくれる弾み、中段階では前陣でもある程度強打できる弾み。
中陣辺りからは、ラケットの板まで使って丁度いい弾み。
この飛距離と打撃の強さの関係が、上手に台に収まりやすい具合にまとめられている様です。
ミズノ辺りの力加減にリニアに反応するラバーとは違い、ある程度雑な力加減でも台に収めようとしてくれる。
この辺りの勝負強さが幅広い層に支持され、広く使われる所以でしょうか。
スピードは正直あまり出ません。
スピードが出ないというよりも、一定の飛距離を経て急激に失速する感触です。
ちょっと回転が足りない場合は、守備体制に入られると高確率で拾われてしまう位に失速します。
ですが、、
ドライブをしっかりかけてやると、失速後、バウンド後の走りでかなり加速するので妙な弾道になり、タイミングを崩せる様子でした。
底づきさせると回転量が減りますので、このラバーもスーパーヴェンタスと同じ様な打ち方、斜めにラバーを長く使う打法が合っていると思います。
このラバーでスピードを出すには回転量が必須です。
摩擦(引っかかり)
すごいグリップを感じます。
というよりも、引っ掛かってるぞ!という感触が凄くよく伝わって来る印象です。
このため非常にサーブし易く、受ける時も相手のボールの回転量がよく判ります。
軽打でも非常に高いレベルで引っ掛かってくれるので、薄く捉え過ぎて滑る事が少ないです。
このためチキータ等の技術は非常にやり易いと感じます。
ラバーがボールを掴む力が、硬度以上に掴む。掴みまくる。
コシのある食い込みと言いますか、とにかくボールをラバーがよく掴む。
柔らかいラバーの食い込みとは違う、腰砕け感が少なめの食い込み方が特徴的です。
良い事ばかりの様に見えますが、、
薄く、そして強く捉えた時、ボールを持ち過ぎてぶっ飛ばしてしまう現象が。
グ~っとボールがラバーに引っ掛かって、引っ掛かり過ぎて適度な所で離してくれない。
限界まで引っ掛けようと頑張る感じ( ^ω^)・・・
ループや台上の天辺擦りスイングでしばしば見られる現象で、ちょっとコントロールが難しいかもしれません。
それだけ強烈な引っ掛かりがあるという事でもあります。
対湿気に関しては、翔龍とまでは行きませんが、汗で濡れると結構滑ります。
乾いている時の引っ掛かりが強烈過ぎて、ギャップで余計に滑る気がするだけかもしれませんが( ^ω^)・・・
回転量
最大回転量は翔龍のドライブ強打には及びませんが、平均して非常に高い回転量です。
振りのわりに回転量が多く、常に高い回転量のアベレージを生んでくれる感触です。
特筆すべきは弱打時の回転量。
ドライブ回転を押しかける様なスイングではそれほど回転の伸びが出ませんが、引っ掛けて送る様なボールではかなりの回転量で、バウンド前とバウンド後の軌道の落差が大きく、低く滑るボールになりやすい印象です。
この引っ掛け打ちによる回転量が多いので、落ちてしまったボールを横から引っ掛け上げる時にも重宝します。
サーブの時にはトスが低くてもしっかり回転がかけられます。
あまり意識しなくても勝手に一定以上の回転がかかってくれる、スーパーヴェンタスとよく似た特性だと思います。
コントロール性
ラケットがボールを捉えている感触がよく伝わって来る為、受けてから勢いを殺したり弾いたりという補正が効き易く、コントロール性は非常に高いと思います。
回転の影響は多く受けますが、食い込み中に補正がよく効くのであまり弱点にはなっていない印象です。
ラバーがボールを持ってから回転をかけ直して送る、という様な事がわりと自然と出来てしまいます。
ラリー性の打球のコントロールについては非常に良いと感じます。
これも飛び出しまでの時間が長くコシがあるので、ボールを捉えてからある程度方向の補正ができます。
但し、引っ掛け過ぎると打ち出し角度が上がり過ぎたりして暴走します。
極端に薄く捉えなければ、全体として思った所に運びやすく高いコントロール性を持っていると思います。
打球感
ブリュンとした硬いこんにゃくゼリーの様な打球感( ^ω^)・・・
ボールを食っている時間が長いのに、腰砕けた食い込みでは無く終始コシのあるホールド感が印象的です。
このコシのあるブリュンとしたホールド中に、打球方向や回転方向をずらすとしっかり変化してくれるのが面白い。
とにかく独特の打球感で、このホールド感を上手に使えば回転で相手を翻弄できそうなワクワク感があります。
少し底づきするのが早いので、中後陣あたりからの強打では当てを意識的に削らないとあまり威力が出ないかもしれません。
この底づき感もよく手に伝わって来るので、自分の打球を知るにはとても良い特性ではないかと思います。
弧線・弾道
ボールの打ち出し角度は結構上がります。
全体としてどうしても弧線を描き、弾道は高め。
前陣ではちょっと当て過ぎて落ちるかも、、という打球もネットを越えてくれるので非常に助かります。
ラリー中は高めの弾道になりがちで、これを低く抑えようと被せ擦り過ぎると引っ掛け過ぎてボールが荒れますので少し注意が必要かもしれません。
引っ掛け過ぎさえしなければ、前、中陣までのポジションであれば非常に安定したラリーができる強いラバーだと感じました。
この様な打ち出し角度が上がる特性のためか、中国人選手が放つ様な弧線の高い急降下ドライブが出しやすいです。
出しやすいのですが、、
やはり飛距離が足りないので、後陣からやると相当強打しないとネットめがけて急降下してしまう事も( ^ω^)・・・
同様の理由で直線的なボールは作りづらく、スマッシュ等では思った軌道にならないかもしれません。
感想・総評
前中陣では相当な優等生ラバーだと思います。
台に近い位置ではある程度上がって勝手に飛ぶので、苦し紛れのブロックも入ってくれる。
前陣での打ち合いでは小さなスイングでもちゃんとドライブが上がり、落ちてくれる。
弱いタッチでも引っ掛かってくれるので、下回転をとりあえず持ち上げるには非常にやり易い印象です。
前陣台上で、台と平行な天辺擦りのスイングであってもボールを持ってくれる引っ掛かり性能はびっくりします。
サーブも想像より回転量が多くなる傾向にあり、トスが低くてもしっかり回転をかけられます。
しかし中後陣では失速が目立ちはじめます。
あまりに当て過ぎると回転ロス、擦り過ぎるとスピードと飛距離不足になりがちで、私としては下がったらダメな感じでした。
また、ロブ対スマッシュの際、スマッシュに気を使います。
少しフラットから角度が入ると打ち出し角度が上がるので、テキトーにバチコーン!と叩きつけられない。
すごく高い打点では面も作りづらいので、少し待って叩き易い高さで打った方が私の場合は得点しやすい位です。
ネガティブも書きましたが、非常に優れたラバーである事は間違いありません。
面の角度をある程度固定し、スイングも弧線よりも直線的に一定以上の速度で振れば何でも入ってしまう
そんな魔法の様な不思議なラバーです。
色々と調整する余裕が無い、緊張した試合では特に威力を発揮するラバーだと思います。
間違いなく成績に直結すると思います。
好みの問題ですが、もう少し底づきしづらく、スピードが出てほしいなと思いました。
前中陣であれば相当良いボールではあるのですが、それでも反応の良い選手には綺麗に返されてしまいます。
小手先でも回転をかけ易く安定するラバーですので、常に前陣気味で、打点と回転で勝負すると良いのではないでしょうか。
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以上、人気のラバー ファスターク G-1のレビューを書かせていただきました。
今回のレビューは中古ラバーという事もあり、弾みが落ちている可能性も(かなり)あります。
もしかしたら新品ならばもっと凄いのかもしれない( ^ω^)・・・
皆様の参考になれば幸いです。
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