打球の威力を上げる為には・・・

卓球技術,練習

ある程度卓球に慣れて来ると、より威力のあるボールを打ちたくなって来ると思います。

しかしただ思いっきり振ったところで、実際に飛んでいくボールはたいして威力は増していないものです。

それどころか回転も少なく棒球で返しやすい、チャンスボールになってしまいかねません。

これは所謂「力んでいる」という状態なのかな。

 

勿論、筋力や瞬発力等のフィジカルを鍛える事でも威力は増しますが、、

私の様なアラフォーでは、若い人達の速度を瞬時に出すにはジムや筋トレ等でよほど瞬発力のトレーニングでもしない限りは難しいと思います。

 

さて、私がお邪魔している週1回の合同練習ではシニアの方がほとんどです。

そんなシニアの中でも、お師匠様を含め別段マッチョでも無いのに、鋭い重い球を疲れもせずに放ってくる方々がいらっしゃいます。

何故シニアの方々は、筋力もそれほど無いのに鋭い重い球を打てるのか。

これをよく観察しておりますと、長年のデスクワークですっかり忘れていた一つの特徴を持っておりました。

鋭い重い球の秘密

それは中国のトップ選手にもよく見られる特徴ではありますが、

鋭い球を打球する時は

「ムチの様にしなる」動き

をしておりました。

卓球に限らず色々なスポーツでも取り入れられ、よく表現される言葉ですが、シニアの中でも鋭い球を打つ方々はこれを巧みに取り入れられてます。

 

どういった動きなのかを文字で解説するのは難しいのですが、、

根本からゆっくり起こした動きを遠心力に乗せて先端まで徐々に伝播させ、結果、先端のラケットが筋力を超えた速度で振られるという事。

女性が放つ、強烈なビンタの動きといいますか。

タコの様なウネウネした動きといいますか。

これを卓球のスイングに取り入れられていて、ボールが当たる瞬間には筋力以上のスイングスピードを実現しているわけです。

試しに甘い球を出してもらって少し脱力し、遠心力を活かして打ってみて下さい。

力を入れて居ないのに、入れた力に見合わない速度の打球が返ると思います。

更に打球の瞬間、僅かに体や支点を引き戻す様な動きを加えると、先端の速度は更に増す事と思います。

これはよく「インパクトの瞬間に力を入れる」なんて言葉で表現されてたりします。

打球に負けない様に安定させる意味も大いにありますが、クッと力(リキ)むと自動的に支点ごと体の中心方向に引き戻される作用もある事から、この様な表現を用いて効果的に伝えられているのだと思います。

こういった動きの事を「スナップを効かせる」なんて表現されたりもしますね

 

さて実際にこれを行うには、体のパーツを遠心力に乗せなくてはいけません。

すると初動は遅くなり、打球までの予備動作に結構な時間を使ってしまう訳で。

なかなか難しいのですが、シニアの方は巧みですね。

・前陣等でピッチが速い時は、肘、若しくは手首から
・中陣やピッチが中位の時は、肩辺りから
・後陣やチャンスボール等の時間的余裕がある時は、腰や身体全体から

それぞれ場面にあったムチの様にしなる動きを生み出していました。

( ^ω^)むっちむちです

玄人卓球は恐ろしいです・・・

 

なんだか思いっきり振っているのに威力が増さない、、、

More・Powerを!!

と悩まれている方、是非試してみてください。

まぁ、、卓球初心者の私が言っても釈迦に説法ですけれども・・・

利用上の注意

尚、しならせて打つ時には十分に注意して欲しい事が一点だけあります。

先端速度を意識し過ぎるあまり、しならせ過ぎると関節を痛めます。

テニスや野球のピッチャーが肘や肩を痛めるアレです。

特に中年アラフォー以上の年齢の方は危険です。

能力の限界を超える界〇拳みたいなものですから、少し手加減をして全力の80%程度のしなりくらい迄で行って下さいませm(_ _)m

 

記事を書いている最中にふと、私がバックハンドが苦手だった原因に、苦手意識からか体全体が硬くなっていて全然しなりの欠片も無く、ただラケットに当てていた(押し込んでいた)という事にも気が付きまして。

先日のバックハンド矯正記事では肘を後ろに下げるという事に注目した訳ですが、これも身体をムチの様に使う(無駄な力を抜く)前段だったとも言えると思います。

 

長々と偉そうに書かせて頂きまして恐縮ですが、、

私自身、このムチの様な動きをゲームで行う事は出来ません。

ガッチガチです(`・ω・´)

せいぜい、甘く浮いたチャンスボールをスマッシュする時位しか出来ませんが・・・

 

いつかあのシニアの方々の様な、玄人卓球が出来るようになるのかしら。

卓球って奥が深いですね!